アーキペラゴゼミ 豊島編

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アーキペラゴゼミ 豊島編

4/23(土)豊島ゼミ、産廃から再生への島 *終了しました

2016年03月26日


瀬戸内国際芸術祭2016が始まりました。
豊島(てしま/瀬戸内海)を訪れる人がぐっと増えています。

前回の豊島ゼミは、リピーターが友人を誘ってグループ参加、
5年越しに念願かなって初参加など、新旧交えた顔ぶれでした。
そんな中、バックパックで軽快な旅スタイルの方に
産廃の不法投棄事件をどういう経緯で知ったのですかと尋ねたら、
「島のおかあさんに聞いて。豊島が大好きで何回も来ているのに知らなくて」
という返事でした。

アートで島を訪れる人が増え、島の人のあたたかさに触れ、
何度も島へ行くようになっても、なぜ瀬戸芸が始まったのか、
どうして豊島美術館ができたのか、その理由を知る機会はありません。
かくいう私も2010年の記録本をめくっていてハッとしました。



「豊島再生のシンボル」(「瀬戸内国際芸術祭2010作品記録集」P69) 

豊島美術館は何の再生象徴なのか。
「(産廃問題で)痛めつけられた豊島を再生すること」
と、豊島美術館の開設意義を福武美術館財団の福武理事長が
語っています(日経新聞電子版2010/10/19)。
公式ガイドブック2013では、
「直島や犬島の製錬所跡、豊島の産業廃棄物不法投棄の問題、
大島のハンセン病の国立療養所など、近代における負の遺産も同時に存在している」
と同氏が述べています(瀬戸内国際芸術祭2013公式ガイドブック P14)。

それぞれの島が抱えてきた歴史と現代アートの巨大イベントは、
プロデューサーレベルでは結びついていました。
いま、当初の企画目的を語る記事はみかけません。
アートという装飾で見えなくなっている出来事があるとしたら、
それは再生以前の、記憶の喪失です。

4/23(土)、講師に住民運動組織「廃棄物対策豊島住民会議」のリーダーのひとり、
石井亨さんを迎えて豊島ゼミを開講します。
有害産業廃棄物が豊島にもちこまれた日本最大規模の不法投棄、豊島事件。
豊島の人が命をかけて守ろうとしたものは何なのか、
世界に類のない完全無害化処理、膨大なエネルギーコストを
かけて処理をする現状と豊島再生の背景にせまります。

(Text:豊島ゼミコーディネーター 山下ナミ)

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次回の豊島ゼミ

実施日 :2016年4月23日(土)
参加費 : 2,000円 (全て住民会議経費:資料代、バス代、ガイド料)
時 間 : 集合 10:00 豊島交流センター 
     解散 12:30 同上

※ 高松からの場合、高松港発9:07の高速艇が便利です。
  宇野港からの直近の便は9:05着になりますので、
  家浦港の豊島交流センター等でお待ちください。
※ 高松への帰路は家浦港15:10発→高松港16:00着。17:20→17:55も。
※ 豊島へのアクセス詳細はこちらをご参考にどうぞ。
※ 豊島に前泊するなら民泊宿泊施設があります。

    
■お申込方法■
------------------------------------------------------------
・参加者名
・電話番号(当日連絡が取れる携帯番号など)
------------------------------------------------------------
を明記の上
4月 21日(木)までに
◎NPO法人アーキペラゴ 
TEL:087-813-1001 
Mail:info@archipelago.or.jp 
もしくはお申し込みフォームよりご連絡ください。


豊島ゼミの概要
http://www.archipelago.or.jp/outline/teshima-seminar.html

写真
*豊島の有害産業廃棄物不法投棄現場
左側の削れたところは廃棄物と汚染土壌を処理しています。
*瀬戸内国際芸術祭2010作品記録集/美術出版社2011年


ここにも豊島の情報があります

2016年03月07日


瀬戸内海の豊島(てしま)と高松を結ぶ高速艇は、3月から増便になりました。
豊島には、旅客船が停泊しない専用桟橋があります。
そこを過ぎ、赤い屋根の建物を右手に見ながら、
高松からの高速艇は豊島の家浦港につきます。
レンタサイクルとアート、飲食の情報は求められています。
豊島の有害産業廃棄物の現場を視察するための情報は、
目につきにくいようです。

「豊かなふるさと わが手で守る」
大きな看板をみつけてください。

3月の豊島ゼミを前に、KSB瀬戸内海放送の特集2013年を再掲します。

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豊島産廃不法投棄
語り継ぐ85歳元議長の“遺言”


「やっぱりわしらが申し伝えて、若い人に伝えていく責任がある。
60何年前の戦争を忘れ、水俣のことを忘れ、豊島を忘れ、
ややもしたら、福島のことまで忘れる国民じゃないかな。

それを忘れたらいかんと思う。
それがわしの責任か責務だと思うとります。」
   ( 特集から砂川さんの言葉を引用)

KSB瀬戸内海放送「KSBスーパーJチャンネル」2013/11/14放送

取材した喜多記者は
「豊島事件は香川県にとって大変ナーバスな問題であることは承知しています。
でも、風化しつつある今だからこそ、
この問題の生き字引ともいえる砂川さんの言葉には、大きな力があると思います」
と話します。

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2015年から豊島ゼミは、講師に住民運動のリーダーのひとりである石井亨さんを迎え、
豊島事件の現場を視察しています。
世界に類のない有害産業廃棄物の処理は、完全無害化と完全撤去。
水俣をはじめとする公害、各地の産廃現場へ足を運び、住民運動を率いた石井さんの講義から、
自分の目でみる現状に、何を感じるでしょうか。

*3月の豊島ゼミは募集を締め切りました。



写真はいずれも豊島の風景。上から
*壇山から小豆島がみえます
*豊島レモン
*県の指定文化財、豊島石できた鳥居がある八幡神社

(Text:豊島ゼミコーディネーター 山下ナミ)


景観が変わってきています

2016年03月01日


月曜の午後、高松から高速艇で豊島(てしま/瀬戸内海)へ向かいました。
「太陽」が停まっています。
豊島に不法投棄された有害産業廃棄物をトラックごと輸送する船です。

豊島の廃棄物処理は来年の3月が完了予定です。
処理現場の景観はどんどん変わってきています。
廃棄物対策豊島住民会議の事務局長 安岐正三さんの説明を聞きながら
産廃処理の様子を見ることができるのは期限付きなのだ、と
改めて思いました。
処理が終わった後の土地をみて、ここでの出来事を想像するのは難しくなるでしょう。
今なら、島の人が産廃撤去にむけて戦った住民運動の歴史を聞くことができます。



3/13(日)、講師に住民運動のリーダーのひとり、
石井亨さんを迎えて豊島ゼミを開講します。
世界に類のない完全無害化処理、膨大なエネルギーコストを
かけて処理をする現状と背景にせまります。
(Text:豊島ゼミコーディネーター 山下ナミ)

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次回の豊島ゼミ

実施日 :2016年3月13日(日)
参加費 : 2,000円 (全て住民会議経費:資料代、バス代、ガイド料)
時 間 : 集合 10:00 豊島交流センター 
     解散 12:30 同上

※ 高松からの場合、高松港発9:07の高速艇が便利です。
  宇野港からの直近の便は9:05着になりますので、
  家浦港の豊島交流センター等でお待ちください。
※ 高松への帰路は家浦港15:10発→高松港16:00着。17:20→17:55も。
※ 豊島へのアクセス詳細はこちらをご参考にどうぞ。
※ 豊島に前泊されたい方は民泊がおすすめです。

    
■お申込方法■
------------------------------------------------------------
・参加者名
・電話番号(当日連絡が取れる携帯番号など)
------------------------------------------------------------
を明記の上
3月 10日(木)までに
◎NPO法人アーキペラゴ 
TEL:087-813-1001 
Mail:info@archipelago.or.jp 
もしくはお申し込みフォームよりご連絡ください。


豊島ゼミの概要
http://www.archipelago.or.jp/outline/teshima-seminar.html



2月末、枯れた色の中でミモザが見事に咲いていました。写真は2014年のもの。
国立公園原状回復を目指して、写真の景色も変わってきています。