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HOME > 直火で炊く小豆島の佃煮 その1、久留島さんの佃煮

その1、久留島さんの佃煮

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久留島克彦さん54 歳。
32 年の間、お醤油の香りが漂う町(小豆島)で佃煮を作り続けてきました。

小豆島の佃煮は、終戦後の食料難の時代、
さつま芋のツルを醤油で炊いたことが始まりと言われています。
醤油は、小豆島で400年も前の江戸時代から造り続けてきたもの。
島の人が大切にしているものの一つです。
全国各地に佃煮はありますが、
小豆島の醤油で炊いた佃煮はしだいに人気が高まり、
一時は生産量日本一を誇るまでになりました。
「佃煮は、小豆島の人の暮らしを支えてきた大切な産業の一つなんだよ。」と
久留島さんは語ります。

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こだわりの佃煮が生まれたお話をお聞きしました。

久留島

22 歳で家業を継ぎ、バブル景気で作れば売れる時代となり、
うちでも量産体制を整え、順調に佃煮を作り続けていましたが
40 歳の時、転機が訪れました。

バブルがはじけて、
これまでのやり方では通じなくなったんですね。

そこで考えたことは、
原点に戻り、本来の小さな釜で手作りで作 ろう。
そして無添加で作ろう。ということでした。
その頃、無添加の佃煮は他でも製造されていましたが、
ただ辛いだけの佃煮になっていて、
「これではダメだ。美味しい無添加を作ろう!」 と決心したんです。

それには、素材にこだわる必要がありました。
曖昧な素材を使うと旨味が足りなくて
辛さでごまかすようになります。
作りたい佃煮を作るには、旨味がたっぷりと凝縮された素材を
探さねばなりませんでした。
また、天然、国産ということにもこだわりたかったんですね。

まずは基本となるだし。
昆布は日 本の三大高級だし昆布と言われて いる
真昆布、羅臼昆布、利尻昆布の中で、
利尻昆布からとった昆布だしと
九州枕崎産の鰹節からとった鰹だしを使っています。
角切昆布の昆布は羅臼産です。

醤油は、もちろん小豆島産のもの。
いくつかの醤油蔵の味を確かめて、
私なりに調べてみたところ、一番3旨味が高かったのが
ヤマロク醤油さんの再仕込み醤油「鶴醤」でした。
国産の原料を使い、3年仕込みの手間暇かけて造られた醤油です。
再仕込みの醤油を使っている佃煮 は少ないと思いますよ

砂糖は鹿児島喜界島産のサトウキビからつくられる粗糖です。
白砂糖のように精製していないので粗糖には、
ミネラルや旨味がたっぷりと残っています。

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やさしい甘みで、キラキラと輝く、まるで宝石のような砂糖ですね。

久留島

材料となる小魚は、
是非、瀬戸内産のものを使いたかったんですね。
佃煮に合う材料をいろいろ探して出会えたのが
小豆島の東に位置する播磨灘で獲れた「こえび」と「ちりめん」です。
こえびにもいろいろありますが、
こちらはサクラエビ科のアキアミ属のものです。

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久留島さんのもう一つのこだわりは、直火で炊き上げること。
直 径1mほどの平鍋に材料を入れて約3時間の間、
手で混ぜ続けて炊き上げます。

実際に混ぜさせてもらったところ、相当な力がいります。
それでも直火炊きにこだわる理由は?

久留島

同じ材料でもその時によって微妙に大きさや味が違います。
大きさが違えば調味料が染み込む時間が変わります。
味が違うのであれば調味料の量を加減しなければなりません。
その時の材料にあわせて、
砂糖と醤油をいれるタイミングや量、火加減を調整します。
そして味が全体に均一に馴染むように、
目と手の感触で確かめなが ら、まんべんなく混ぜることが
美味しい佃煮づくりには欠かせないことと考えています。
これは一定の動きしかできない機械には出来ないことです。
そして毎回、少しでも良いものを作ろうとする気持 ちを
持ち続けるためには、やはり手作りでないとダメなのです。

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久留島さんの佃煮の味付けは、だし、醤油、砂糖のみ。
とてもシンプルです。
そこに瀬戸内産の小魚などを加えて、3時間かけて煮詰めあげる。
まさに、日本人が大好きな「旨味」が凝縮された佃煮です。

久留島

日本本来の旨味を大切にした佃煮を作って、
本来の味を子どもたちに伝えていきたいと思っています。
そして誇りの持てるモノを作り続けていきたいですね。
島の中で誇りの持てる仕事が増えれば、
島の外へ出た人たちも帰って来やすくなるでしょう。

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久留島さんが佃煮づくりを始めると
工場の中は、温かな湯気がたちあがり、
日本人のDNAをくすぐる匂いで包まれます。
久留島さんの最高のこだわりと誇り、
そして小豆島への愛情が詰まった
小豆島食品さんの
「小海老のしぐれ煮」
「ちりめん山椒」
「角切昆布」。
ぜひ一度、佃煮づくりの現場へ遊びに行ってください。
炊きたての佃煮を味わえるともに、
日本人で良かったなぁと、
しみじみ感じさせてくれることでしょう。
炊きたての白いご飯に佃煮、最高です。

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